部門ごとに子会社化
シノケングループはグループ企業で、それぞれの事業を子会社が行っており、その統括を持ち株会社であるシノケングループが行っています。アパートの販売で有名な企業ですが、マンションの販売や、アパート管理、マンション管理などもおこなっています。LPガスや電力といったエネルギー関連の子会社もあり、グループ内の子会社でアパートやマンションに関するほとんどの業務が可能になっているといえるのではないでしょうか。
アパートやマンションの購入に関しては、専門に行っている子会社から購入することになりますし、その後の管理は外部に委託することなく、子会社で行うことができるとのこと。とはいえ、ここまでは、地場のそれほど大きくない不動産屋でも可能なのではないでしょうか。
他社と違う大きな特徴は、エネルギー関連の子会社があることから、LPガスや電力に関してもグループ企業で可能となっていることです。外部の業者に委託するよりは費用もかかりにくくなっているようです。
アパート建築棟数1位の理由
アパートの建築棟数が4年連続で全国1位であるということが売りのひとつでもあるのですが、その理由のひとつとして、全てをグループ会社で管理できているため、費用がかかりにくいというのがあるのかもしれません。特に電力に関しては自由化が行われたことで、小売りが可能になっているのですが、直接電力会社と契約するよりはメリットがあるようです。
しかし、一番の理由となるのが、土地や資金が少なくてもアパート経営が可能というシノケングループのスタイルではないでしょうか。通常であれば、使っていない土地等の不動産の運用ということでアパート経営を行う人は少なくありませんが、それほど資産がなくてもアパート経営ができるため、一般的な社会人でも可能となっているのです。実際にシノケンでのアパート経営を行っている人の9割はサラリーマンや公務員なのです。これはかなり特徴的なことといえるのではないでしょうか。
ローンを家賃収入で返済
アパート経営を行うためには、土地や初期の資金が必要となりますが、それらがない場合はローンを利用することになります。そのローンの返済を家賃収入で行うことになるのですが、そのためには安定した家賃収入、つまり入居率が高くなければなりません。入居率が低い状態でローンを返済するには、強引に家賃を上げなければならなくなりますが、そうするとさらに入居者も退去してしまうでしょう。
相場に合った家賃で入居率を高めることが大切になるのですが、シノケンのアパートは入居率の高さが売りのひとつとなっています。これは、駅から近く立地条件の良い土地だけを選定して入手しているということが大きな理由となっているようです。